ネット上の掲示板・意見交換サイトなんかでは、昨今の派遣切りとそれにまつわる反対運動に関して、「派遣とはそもそも突然契約を切られても仕方のない形態。それを知っていて派遣を選んだのたから、自己責任。文句を言う方がおかしい。」などという主張がなされていたりする。
しかも某「みのもんた」までも同様の発言をしたらしい。
そしてそれらの主張は「派遣が嫌なら正社員になればよい。」という内容を含んでいる。
はたして本当にそうなのだろうか。
もし「自己責任なら文句を言ってはいけない」としたら、おそらくほとんどの事象について文句を言えなくなるのだ。
例えば、痴漢に遭うのは女性専用車に乗らない自分の責任かといえば、それは違うよね。
「派遣が嫌なら正社員になればよい」という主張を見聞きするたびに、「パンがないならケーキを食べればよい」と等しい傲慢さを感じてしまうのだ。
コメント
派遣はなりたくてなっている人と、仕方がなくなっている人がいるからね。
個人的には、人事の仕事もしていたので派遣切りは当然と言えば当然と思います。
「有期の契約」で機動的に人員配置ができるから、わざわざ派遣会社に高い金払って
来てもらっているんだからね。
まあ、そもそも製造業に「派遣」というのは馴染まないのではないかという感じもします。
事務職の派遣の場合、「自分の時間を有効に使いたい」「変な人間関係に気を遣いたく
ない」「正社員の事務職よりも下手すると月収が良い」とか、自ら好んで派遣になっている
ケースがほとんど。製造業もそういう人がいるでしょうが、事務職よりも好んで派遣になって
いる人は少ないでしょうからね。
ただ、昨今のニュースを見ていると「文句や主張」が、派遣の人の当然の権利のように主張
しているとことが、個人的にはとても気に入りません。文句や主張をしてはいけないというこ
とは勿論ありませんが、そもそも有期の契約なのだから「お願い」するのが筋ではないかと。
派遣の人たちが好んでその身分になっていないとしても、現状での契約が有効である以上
は、「派遣切り」を止めろというのは、契約も法律も秩序も何もなくなってしまう。まずは、派遣
の制度を止めろという議論をすべきだろうと思うのですが。まあ、不可能でしょうけど。
確かに有期の契約で期間満了なら、満了前に双方の意思確認があるはずなので、文句を言うのはお門違いで「お願い」するのが正しい対応だと思います。
というか、「派遣切り」とは契約満了に伴う終了ではなく、契約期間内の突然の契約打ち切りのことだと思っています。マスコミ報道ではそのようなことを明確に定義していないし、年越し派遣村に集まった人たちが果たして「期間途中で切られて路頭に迷う人」だけだったのかどうか非常に疑問ですが、現実にそのような人が少なからずいることは想像できます。
ネット上の「派遣自己責任論」はその部分はすっぽり抜け落ちているか、あるいはその部分に対する突っ込みがあっても無視あるいは「期間途中の打ち切りであっても、そもそも派遣は正社員の安定を確保するために存在しているのだから仕方がない」という傲慢な発想だったりします。